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池坊のいけばなとは
日本の伝統芸能のひとつであるいけばなの歴史は古く、いけばな三大流派の「池坊」、「小原流」、「草月流」をはじめとして、300以上の流派が存在すると言われています。
いけばなが誕生した正確な年代は定かではありませんが、京都の六角堂(頂法寺)の北側には聖徳太子が沐浴したとされる池があり、その池のほとりで僧侶の住坊が花を生けたことから「池坊」と呼ばれるようになりました。
六角堂は、池坊が代々住職を務めていて、「いけばな発祥の地」と言われています。
時代背景
飛鳥時代
大陸から仏教伝来とともに、仏前にお花をお供えする習慣が定着。
室町時代
いけばなの成立。
三具足(花瓶、香炉、燭台)の一つとして「立て花」が出来上がる。
室町後期には、ただお花を挿すだけでなく、七つの役枝(型)で構成される「立花」(りっか)が誕生。
(大自然の姿を花器の上に表現し、草木の調和を重んじる)
安土桃山時代
茶の湯とともに茶花が普及。(自然の風情そのままに生ける)
江戸時代
手狭な空間に生ける「投げ入れ花」から、より格調の高い「生花」(しょうか)が誕生。(草木の出生美を表現)
明治時代
盛り花の流行(小原流が現代のライフスタイルに合わせて確立)
池坊も現代の生活空間に合わせた「自由花」(じゆうか)を確立。(型に捕らわれず自由に生ける)
元々池坊のいけばなは、日本古来の床の間に生ける花として時代と共に進化して来ました。
しかし、現代においては、和室や床の間のある家は少なくなり、我々日本人の生活空間や
ライフスタイルも大きく変化しています。
そこで、当代家元池坊専永は、立花と生花においても現代に適した花形を追求し、正風体(従来の花形)以外に、新たに新風体(型を必要とせず、洋花を使ったり、飾る場所を選ばない現代にマッチしたスタイル)を発表しました。
作品の写真は、本人が生けたものを使用しています。
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